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『女性社員にもっと活躍してほしいとは思うものの、どうしたらいいのかわからない…。』
このように悩む男性の経営者や管理職の方がたくさんいらっしゃいます。
それもそのはず。男性と女性では、仕事に対する考え方やモチベーションを感じるポイントが違うのです。女性社員の活躍は、職場のリーダーや経営者自身が、女性社員の思考回路を知ることから始まります。
※ここでご説明するのは、あくまで男女の「傾向」であり、全ての方が以下のような考え方に当てはまるものではございません。
男女がお互いを誤解する
3つの理由
男性は、会社や職場といったチームで掲げた目標に対し自己犠牲を払うことに抵抗感を感じない人が多く、長時間の残業や、自分には向いていないような仕事でも、いったん任されればやり遂げることが使命、と考えます。また、こうした状態にも長期間耐えられる方が多いです。これは、「会社(組織)へのエンゲージメント(愛着)」が非常に高いと言えます。
一方で女性は、チームに自己犠牲を払うという「チーム起点」ではなく、自分ができることでチームに貢献したいという、「じぶん起点」という考えの人が多く見られます。もちろん仕事ですから、自分に向いてないことや辛いこともこなしますが、それは「納得している」訳ではなく「我慢している」だけ。この状態が続くと、女性社員は会社へのエンゲージメントがどんどん低下し、「もう辞めようかな」って考えてしまいがちです。こうした状況に男性は「昨日まで頑張ると言ってたのに今日は辞める、って言い出したり・・。女はコロコロ気分が変わって困るよ」と感じるのです。
男性は会社の中で出世していこうと考えているので、会社員としてのあり方に「プロ意識」を求める傾向があります。自分の担当の仕事でなかったとしても、「プロの社員としてどうあるべきか」を考え、できるだけ自分でカバーしようとします。例えば自分の担当業務ではないことのクレームの電話を取った時、「それは弊社の担当者がご迷惑をおかけして、大変失礼いたしました」と、社員の代表として謝罪し、相手の気持ちをなだめてから担当者に引き継ぐ、といった感じです。
対して女性は、自分が任された仕事そのものに対する「プロ意識」を求める傾向があります。「まずは自分の仕事をしっかりやり切って、周りに迷惑をかけないようにしよう」と考えるのです。逆にいうと、職務の分担に対して厳密なので、上のようなクレームの電話を受けた時、まずは正しい担当者に取り次ぐことを優先に考えてしまうのです。これが男性社員には、「責任感がない」と感じさせてしまうのです。この不満、実は「何に対してプロ意識を持つか」が男女で違うことで生まれるのです。
男性はライバルがいると燃えます。あいつに負けない、と目標をより高く持ち、モチベーションに変えることができます。ライバルがいることで自分のベクトルが上に向きます。これに対し、女性はライバルが登場すると、その相手を攻撃しようとする傾向にあります。つまり、ベクトルが横に向いてしまうのです。例えば若い新入社員が入ってきました。男性社員たちはにわかに色めき立ちます。その様子を見て、「私はもうこの会社に必要ないのね」と思ってしまうことも。「私のほうが仕事ができるのに認めてもらえないなんて・・」と新天地を求めようとしてしまいます。
女性が活躍する会社にするための
3つのポイント
男性と女性では価値観や考え方が違うということを事実として受け入れた上で、女性が活躍する会社にするためにはどうすればいいでしょうか?
キーワードは「輝きたい」「認められたい」です。
一番大事なことは、会社を好きになってもらうことです。そのために必要なのが「理念教育」です。実はこの理念教育をしっかりされている会社は、女性社員のロイヤリティが高い傾向にあります。「会社が好きだから頑張れる」「経営者や上司が好きだから頑張れる」というモチベーションに繋がっているからです。理念は朝礼で唱和をするだけでは意味がありません。落とし込むことが大切です。そうすることで女性のベクトルを上に向けることができ、「会社の役に立ちたい、力になりたい」という母性にも似た感情が生まれます。そこから、言われたことだけでなく、会社のためになりそうなことを率先してやる、という行動につながります。会社の役に立っているという実感で、さらに貢献意識が高まります。
質の良い社内コミュニケーションはビジネスの潤滑油であり、社員のやる気を引き出すために欠かせません。例えば、営業さんが帰社した時に「ただいま帰りました!」「おかえりなさい!」と互いに声がけをする、ちょっとした頼み事がしやすいか等、業務効率にも関わってきます。逆に、男性上司がぶっきらぼうに「これやっといて」と、女性社員の顔も見ずに書類をポンとデスクに置く、なんていう行為は、女性社員のモチベーションをものすごく下げてしまいます。特にサービス業は社内コミュニケーションの良し悪しが、お客様対応にもはっきりと表れます。社員一丸となって良い仕事をするためには、男女の垣根を超え、互いに認め合うコミュニケーションの取り方が大切です。
非常に残念なことですが、やはり今でも「女性は結婚して出産したら辞めてしまうから、研修をしても仕方がない」「うちには育休や短時間勤務をさせる余裕は無いから、育休復帰なんて当てにしていない」とおっしゃる管理職の方は、まだまだいらっしゃいます。しかし、本当にそうでしょうか?実は、産休・育休制度が整っているのに、育休から復帰せず辞めてしまうことが多い会社もあります。なぜ辞めてしまうのか、本当の理由を本人から聞いたことはありますか? 退職理由は様々ですが、意外と多いのが「今の会社では成長できないから」という意見です。共働きが増えただけでなく、夫に頼る生き方ではなく「自分自身が社会の一員として輝きたい」と考える女性は非常に多いです。そんな女性たちにとって「自分がスキルアップできる会社かどうか」はとても大切な要素です。子育てをしながら働くなら、気心も勝手も分かっている会社の方がいいはずなのに、わざわざ新しい職場で働くことを選ぶのは、女性社員にとっても苦渋の決断なのです。女性社員にスキルアップの機会を提供することは、会社へのロイヤリティを高めると同時に、こうした離職を減らすことにもつながります。
経営者・管理職の方々への
メッセージ
”女性活躍推進”という言葉が近年広がりましたが、御社は女性が活躍する会社ですか?
ただ女性社員を昇格させたり、男女で同じ仕事をさせることが「女性活躍」だと考えている方も多いようですが、それは大きな間違いです。
”女性活躍”と”男女平等”は違います
個人差はあるものの、やはり男性と女性では考え方や感じ方が異なります。女性を男性と同じように扱っても、男性と同じパフォーマンスを発揮するわけではありません。女性のパフォーマンスを引き出すには、コツがあるのです。しかし、今の管理職の男性の方々には、女性社員をうまく扱ってパフォーマンスを上げた経験がほとんどありません。だからほとんどの会社の「女性活躍推進」は、掛け声で終わってしまうのです。
女性だからこそ分かった、女性の生かし方・育て方
私はフリーアナウンサーとして働く一方、アナウンサーやナレーターを養成し、様々なイベントや企業様に派遣する会社を20年以上経営しています。そのスタッフのほとんどが女性。これまでに500人以上の女性を育成・派遣してきました。その経験から、「女性を優れた人材に育て、高いパフォーマンスを発揮してもらうノウハウ」を蓄積してきました。しかしこれはやはり、私自身も女性だからこそ、彼女たちの気持ちや考えが理解できて、 なし得たことだと思います。
組織に貢献する女性社員を育てる。彼女たちが活躍できる組織に変える
男性は、「組織のために働こう」と素直に思える人が多いですね。しかし、女性はむしろ「自分が輝ける場所で働こう」と考える人が多い。でも、女性に貢献意欲がないわけではないのです。では、どうすればその気持ちを引き出せるのでしょうか。
あるいは、女性が組織に貢献したいと思っていても、そのチャンスを与えるのが上手くない男性管理職は多いです。口には出さなくとも、「女性にこの仕事は任せられない」と、なんとなく思ってしまうようです。しかし今の女性は仕事にやりがいを求めていますから、そこに差異が起こると、不満が募って離職してしまうことも。人手不足の今、ベテラン社員の離職ほど避けたいことはありません。
女性は「輝きたい、認められたい」と常に思っています。そこを理解した上で、女性社員の貢献意欲を高め、その力を存分に発揮できる組織に変える。これが、本当の”女性活躍推進”だと私は思います。経営者として、そして一人の女性として、御社の女性社員がもっと高いパフォーマンスを発揮して活躍するお手伝いをさせていただきます。
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